David Thayne の“Today’s English”

最終更新: 4月8日

 今注目されているニュースを聞くと、気になる英語があります。

 これってどんな意味? 正しい使われ方なの? など、

 累計400万部を誇るベストセラー著者のデイビッド・セインが、そんな英語に関する疑問を、わかりやすく解説します。


「オーバーシュート(overshoot)」

 小池都知事が「(新型コロナウイルスの爆発的感染による)重大局面」を表す際に用いた言葉です。

 しかし海外の関連サイトを見ると、同様の状態を表すのにovershoot (ing)はあまり使われておらず、in a critical phrase (due to an explosive transmission)などと表現しているようです。

 実は、overshootは「(相場や有価証券価格の)行き過ぎた変動」を指す金融用語として主に使われている単語。その「過度な変動のイメージ」から、今回の「(爆発的感染による)重大局面」を表す言葉として使われるようになったのかもしれません。

 本来、overshootは動詞として「(目標を)通り越す、多く見積もる、過度に期待する」などの意味で使われるのが一般的で、「ウイルスがovershootする」という使い方はまずしません。

 ただし「感染者が1000人出ているが、実際には500人しか感染しなかった」状況を、The government overshot the severity of the problem. (政府はその問題の程度を見誤った)などと表現することは可能です。

 今後このovershootの使い方が定着していくか、ネイティブとしては気になるところです。

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

          I hope you are all well and that this problem is soon behind us.