今注目されているニュースを聞くと、気になる英語があります。

 これってどんな意味? 正しい使われ方なの? など、

 累計400万部を誇るベストセラー著者のデイビッド・セインが、そんな英語に関する疑問を、わかりやすく解説します。

David Thayne 

“Today’s English”

Today's Word  

4月7日

「陽性反応がある(test positive)」

 ウィルス検査によって感染が確認されること(confirmation of infection by virus inspection)を、「陽性反応がある」とも言いますよね。これを英語で表現するなら、そのままストレートにhave a positive reactionと言うことができます。

 ですが、もっと簡単な別の言い方もできます。それがtest positive(検査で陽性と出る=陽性反応がある)です。この場合のtestは動詞で、直後に形容詞などを伴って、「検査を受けて~である」という意味になります。

 I tested negative for the flu.なら「インフルエンザの検査を受けて陰性だった」ということです。こうしたtestの使い方はちょっと馴染みがないかもしれませんが、ぜひ知っておいてくださいね。

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

          I hope you are all well and that this problem is soon behind us.

4月6日

「潜伏期間(incubation period)」

 This disease has a long incubation period.(この病気は潜伏期間が長い)

 今回、このコロナが全世界であっという間に広がってしまった要因の一つに「潜伏期間」の長さが挙げられていますね。

 潜伏期間とはウイルスに感染してから症状に現れるまでの期間のことですが、この潜伏中も感染力があることで、知らずに人にうつしてしまっていることが感染拡大してしまったと言われています。英語ではincubation periodといいincubation period for COVID-19で「コロナの潜伏期間」を表します。incubationは「潜伏」。

 またperiodは日本語でも「ピリオド」などで知られていますが、ある一定の「期間」を表します。日本語の「。」に当たる読点を表すため、ピリオドを打つ=終わりを表しますね。このことからも分かるように、「始まりと終わりがあるある一定の期間」を示す時に使います。例えば「江戸時代」はEdo periodなどと表します。
 

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

          I hope you are all well and that this problem is soon behind us.

4月3日

「自己隔離(self-isolation)」

 My husband just came back from France, so we need to self-isolate for 14 days.(夫がフランスから帰ったばかりなので、14日間自己隔離する必要がある)

 コロナウイルスは無症状でも人に感染させてしまう危険があるため、感染者の多い国から帰国した、感染者と接触してしまった、もしくは体調が優れない、など自身に感染の心当たりがある人が、自分自身で隔離をすることです。

 isolationとは「隔離」「孤立」などを表し、「人々から離す」を意味する動詞、isolateの名詞形になります。例えば、日本政府が初期対策で遅れ、バッシングの一因となっている「隔離政策」はisolation policyと言います。他にisolation ward「隔離病棟」、isolation facility「隔離施設」なども合わせて覚えておきましょう。

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

          I hope you are all well and that this problem is soon behind us.

4月2日

「社会的距離を取ること(social distancing)」

 ウイルスなどの感染症対策の1つとして、人と人とが「社会的距離を取ること」が求められています。これは人と人との距離を開けて接触機会を減らすこといい、英語ではsocial distancingという言葉で表現します。

 social distance(社会的距離)という名詞もありますが、最近よく使われているのは「社会的距離を取ること(行為)」です。そのため、動詞のdistance(距離を置かせる)をing形にしたsocial distancingが最適です。

 ensure social distancing(社会的距離を確保する)、implement social distancing(社会的距離[の確保]を実行する)、mandatory social distancing(強制的な社会的距離[の確保])などの言い回しでよく使います。

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

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4月1日

「(〜を)自粛する(voluntarily avoid ....)」 

 「自粛」とは「自分から進んで、行いや態度を改め慎むこと」を指します。そのため副詞のvoluntarily(自発的に、任意に)を使うと、うまくニュアンスを出せます。

 最近よく「イベントの自粛を要請する」などと耳にしますが、他に自粛を求める場合は She encouraged organizers to voluntarily cancel events.(彼女は主催者にイベントを自主的に止めるよう促した)、またはShe asked organizers to call off all public events.(彼女は主催者にすべての公的行事を自主的に中止するよう要請した)と表現するといいでしょう。

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

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3月30日

「クラスター(cluster)」

  新型コロナウイルスに関連し、「クラスター感染(する)」「クラスター発生(する)」などと使われている言葉です。

 英語のclusterは名詞では「(同種類のものの)群れ、集団 」、動詞では「(…の回りに)密集する、群がらせる」を意味するため、「クラスター感染(する)」は「集団感染(する)」を、「クラスター発生(する)」は「集団感染が発生(する)」を言い換えたもの。

 しかし「集団感染」を英語で表すならば、「(疫病などの)急激な増加、大流行」を意味するoutbreakの1単語で可能です。coronavirus outbreakで「コロナウイルスの集団感染(大流行)」となり、海外の報道を見るとcoronavirus clusterよりも使用例は多いようです。

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

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3月28日

「ロックダウン(lockdown)」

 「都市封鎖」を意味する言葉として、最近「ロックダウン(lockdown)」という単語が使われています。

 lockdownは本来、生徒の安全のため帰宅させずに避難させる「(学校内の)避難」、または刑務所内で暴動が起きた後に安全のため囚人を閉じ込める「(囚人などの)監禁、(刑務所内の)封鎖」などの意味で用いる単語です。そこから「市民の安全のため、都市内に閉じ込める」「市民の安全のため、都市を封鎖する」意味で用いられたものと考えられます。

 「都市封鎖」というように「都市」と限定するのであれば、citywide lockdownやcitywide shutdownなどと表現すると、より明確になります。「外出禁止」の意味を含めるならば、citywide curfewといえばよりわかりやすくなるでしょう。

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

          I hope you are all well and that this problem is soon behind us.

3月27日

「オーバーシュート(overshoot)」

 小池都知事が「(新型コロナウイルスの爆発的感染による)重大局面」を表す際に用いた言葉です。

 しかし海外の関連サイトを見ると、同様の状態を表すのにovershoot (ing)はあまり使われておらず、in a critical phrase (due to an explosive transmission)などと表現しているようです。

 実は、overshootは「(相場や有価証券価格の)行き過ぎた変動」を指す金融用語として主に使われている単語。その「過度な変動のイメージ」から、今回の「(爆発的感染による)重大局面」を表す言葉として使われるようになったのかもしれません。

 本来、overshootは動詞として「(目標を)通り越す、多く見積もる、過度に期待する」などの意味で使われるのが一般的で、「ウイルスがovershootする」という使い方はまずしません。

 ただし「感染者が1000人出ているが、実際には500人しか感染しなかった」状況を、The government overshot the severity of the problem. (政府はその問題の程度を見誤った)などと表現することは可能です。

 今後このovershootの使い方が定着していくか、ネイティブとしては気になるところです。

           「皆さんが無事で、早くこの問題が終わることを願います」

          I hope you are all well and that this problem is soon behind us.